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2004-08-17 00:00:00
救急救命に威力を発揮するビデオ喉頭鏡を発売

概 要

医療機器製造のファイバーテック株式会社(東京都文京区資本金:2億3600万円)は平成16年8月17日にビデオ喉頭鏡FVL -601iとビデオプロセッサFVL-501cを発売しました。この製品は手術室での全身麻酔における気管挿管や、救急救命現場で気管内挿管を行なう際に使用する喉頭鏡に電子内視鏡を付加した全く新しいコンセプトの製品です。気管挿管の際にモニターにより複数人で喉頭を視認でき、確実に処置を行なえるよう設計された画期的な製品です。


背 景

救急隊現着時心肺停止は、東京都だけで9820件(平成15年)にもなります。心肺停止患者は自発的に呼吸できる状態になく、搬送中に心臓マッサージのみならず人工的に呼吸をさせることで脳へ酸素を送り脳細胞が破壊されるのを防ぐ必要がありますが、救急救命士には心肺停止患者の気管に空気を送るためのチューブを入れる医療行為(気管挿管)は認められていませんでした。しかし、今般の法改正により平成16年7月より救急現場で救急救命士よる気管挿管が認められるようになりました。気管挿管は経験と技術が必要な医療行為で、現在の医療器具では確実に気管チューブを気管内に挿入することはあまり容易ではありません。そのため弊社は極細径内視鏡の製造技術を転用し、ビデオ喉頭鏡(電子内視鏡型気管挿管補助機器)を開発いたしました。開発には東京大学医学部救急医学教室と獨協医科大学救急医学教室にご協力頂き、臨床的にも非常に有用な製品となりました。

特 徴

視認性:
従来、喉頭鏡を使用した気管挿管はわずかな隙間から口腔内をのぞきながらチューブを気管に入れる必要があり、気管の入口は非常に見えにくいものでした。本製品は喉頭鏡先端に高解像度のマイクロCCDカメラを配置し、広角レンズにより広い視野を確保しましたので鮮明な喉頭映像をモニターに映し出すことができます。また、照明用に特殊光ファイバーを使用し広く明るい照明を提供でき、全身麻酔における気管挿管や、救急救命現場で気管内挿管を行なう際に威力を発揮します。

教育性:
救急救命士が現場で気管挿管などの処置を行なうためには大学病院などで30症例の臨床経験を指導医のもとで積む必要があります。しかしながら、今までの喉頭鏡を使用した挿管処置は、指導する際に複数人で口腔内を観察できるスペース確保が困難なため、本製品によりモニターで確認できる事は教育的にも非常に有用となります。

記録性:
本製品は通常ビデオ信号を出力していますので市販されているビデオデッキ、ハードディスクレコーダーなどの記録装置による映像保存が容易です。

将来性:
現在、弊社は医療画像無線伝送特別研究会RC-46 (東京大学 国際・産学共同研究センター 安田浩教授代表幹事)へ参加し、救急現場から医療画像を無線で病院まで伝送し、医師の指示を仰ぐメディカルコントロールの研究開発に協力しております。すでに香川大学医学部附属病院で実証実験を終えており、将来的には本研究会で開発されるメディカルコントロールによる気管挿管の提供を実現できると考えています。本製品は救急現場から病院までの搬送中に従来の気道確保だけでは確実な人工呼吸ができずに死に至る患者さんを「一人でも多く救う」ことができる可能性を秘めた製品です。

販 売

本製品は中小企業庁の中小企業創造法認定の開発製品で、販売は東レ・メディカル株式会社、五十嵐医科工業株式会社の二社が行ないます。


本件に関するお問い合わせ先
ファイバーテック株式会社 経営企画室 西村
東京都千代田区神田錦町3-21
TEL:03-5259-7600 FAX:03-5259-1155

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